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文字が多くても読まれるカタログ作りとは

文字が多くても読まれるカタログ作りとは

こんにちは。カタログパートナーズの山中です。
カタログを作成していく際に、お客様がよく心配されるのが、「文字が多いと読んでもらえないのではないか」ということ。
確かに、文章を読むというのはエネルギーを要する行為です。このような心配が出てくるのも頷けます。
しかし、カタログにおいては、「文字が多い=読まれない」は、必ずしも正しいとは限らないのです。今回は、文字が多くても読んでもらえるカタログ作りのコツについてご紹介したいと思います。

 

実は読むことに積極的?カタログ読者の本当の心理

まず理解しておきたいのが、カタログの読者はほとんどの場合、自分からそのカタログを手に取り、ほしい情報を得ようとしている、ということです。
ここにカタログと他の媒体との大きな差があります。
例えばあなたが新しいカメラを買おうとしていた場合。
気になっている機種のカタログを店頭で見つけたあなたは、そのスペックやユーザーの声など、購入に踏み切るための判断材料を紙面の隅々から読み取ろうとするでしょう。
このとき、カタログの文章量が多いということはすなわち情報量が多いということですから、読者であるあなたは、読みたくないと思うどころか、むしろその詳細な説明を心強く思うのではないでしょうか。
カタログの読者はたいてい、読むことに能動的だと言えます。

さらにカタログには保存性があります。形として残る分、すぐに流れていくということはなく、本のようにとっておくことができる。
ものによっては長い間手元に置いて繰り返し開かれ、読まれる機会もその分多くなります。

この読者の能動性と保存性によって、カタログは文字数が多くても喜ばれるようなコンテンツに十分なりうるというわけです。

 

読んでもらうための工夫①「要約・目次・見出し」を駆使する

ただし、だからと言ってダラダラと文章を書き連ねるだけでは当然、「読まれるカタログ」にはなりません。
文字が多くても読みたいと思わせるには、いくつかの工夫が必要となります。
そのひとつが要約です。能動的な読者であっても、情報は手っ取り早く得たいと思っているはず。
そこで、長文を始める前に、その文章で言おうとしていることを要約して添えておくのです。
すると読み手は、それが自分にとって必要な情報であるかを瞬時に判断することができる。必要だと思った箇所だけ、本文を読み進めてもらえばいいという仕組みです。
目次や、各パートの見出しも同じような役割を担っています。ここを一目見ただけで、読むべき箇所か否か、また、読みたいと思うかどうかを読者に見極めてもらうのです。
疑問を投げかけたり、結論をストレートに書いたり、見出しの言い回しを試行錯誤してみるのもいいですね。

 

読んでもらうための工夫②視覚的な「見やすさ」にこだわる

人は、パッと見た一瞬の印象で、読みたいか読みたくないかを判断します。
そこで重要になってくるのが、文章の見た目。
中身ももちろん重要ですが、それを読んでもらうためには、全体のレイアウトやデザインについても配慮しなくてはなりません。主に注意すべきは以下の3つ。順に解説していきます。

1.1行の文字量
2.文字の大きさと行間
3.使用するフォントとその色

1.1行の文字量
1行の文字には適量があります。少なすぎると改行が増え、行末から次の行へと目線を頻繁に移動させなくてはなりません。それでは文章理解の妨げになってしまいます。
反対に多すぎれば、文章が間延びするだけでなく、次の行頭を探す苦労が生じます。
人間が1度に認識できる文字数は9文字から13文字程度。
例えばYahoo!トピックスの各見出しも、13文字に収まるように書かれているそうです。
この9~13文字をひとかたまりとして、目線を1~2回移動させ無理なく読める文字数が
1行における文字の適量だと考えてください。
縦組みだと25文字から45文字程度、横組みなら20文字から30文字程度にまとめると、見た目もすっきりとした読みやすい文章になるはずです。

2.文字の大きさと行間
本文の文字の大きさは8から10ポイントが一般的に最適とされています。
これを基準に、想定している読者に応じてサイズを決定しましょう。
お年寄りや子どもが対象のものであれば10から11ポイント程のやや大きめの文字が理想です。
行間は、縦組みの場合、使用する文字サイズの60~100%程度が目安です。
文字サイズが8~10ポイントの場合、おおよそ6~10ポイント程度の行間が好ましいということになります。横組みの場合の行間は、50~70%程度です。

3.使用するフォントとその色
フォントは大きくゴシック体と明朝体に分けられます。
ゴシック体は、線の太さが均一なので、力強く、目立ちやすい書体です。そのため、キャッチコピーや見出しの言葉などに多用されます。
また、小さくなっても読みやすいため、注釈などもゴシック体で書かれる場合が多いです。
とめ、はね、はらいがしっかりとしている明朝体は、明るく、丁寧な印象を与えます。
また、強弱があり文字の形を判別しやすく、読んでいて疲れを感じにくいという特長があります。長い文章に向いているフォントですね。
色については、白紙に黒文字がやはり一番読みやすい組み合わせです。
その中でも強調したい部分に、赤や青などの他色を使ってみてください。
ごちゃごちゃした印象を避けるため、色は3色までに限定しましょう。

 

読んでもらうための工夫③読む人への「思いやり」

最後は、読む人への思いやりです。
これは工夫というより姿勢のようなものかもしれません。
読者に気持ちよく読んでもらいたい。そう思って書かれた文章は自然と、長さを感じさせない読みやすいコンテンツになるはずです。
例えば、専門用語やカタカナ語を多用しないという思いやり。
このような言葉を使いすぎるとカタログはたちまち読みづらくなってしまいます。
読者をある程度想定しいていたとしても、誰にでも分かるような簡単な言葉を選ぶようにしましょう。

また、挿絵や写真、図解を効果的に差し込むことも読者のためになります。
写真や図が見やすく配置されているカタログだったらもっと読んでみようと思えますよね。
文章に対する写真や図の面積の割合を「図版率」と言います。見ていて疲れない最適な図版率は読者の年齢層などによって変わってきますが、一般的に50%前後。
これを目安にレイアウトをデザインすれば、より読者のことを想った、読まれるカタログになるでしょう。

読む人への思いやりと一口に言っても、その方法は様々。
読者にとって分かりやすく、そして興味を持ってもらえるような仕掛けをぜひ、考えてみてください。

 

文字が多くても読まれるカタログ作りとは・まとめ

カタログは本来、商品・サービスについて理解を深めてもらうためのツールです。
そのためには細かなところまで言葉を尽くし、丁寧に説明する必要があります。
読まれないと困るから文字を少なく、では、本末顛倒なんですね。
そこで、今回ご紹介した3つの工夫。どれも基本的なテクニックですが、これらを意識するだけで「読まれるカタログ」にぐんと近づくはずです。

わたしたちカタログパートナーズも、基本に忠実に、それでいてお客様の課題に最適な手法で、カタログ制作のサポートをしていきます。
カタログの持つ大きな可能性を、ビジネスに活かしてみませんか。
まずはどんな小さなことでもお気軽にご相談ください。
皆さまのお手伝いができることを、たのしみにしております。

 

筆者プロフィール

山中彰/コピーライター
キャッチコピーと読書とおいしいご飯をこよなく愛するコピーライター。「宣伝会議賞・協賛企業賞ファイナリスト」「がん登録・統計広告賞金賞」ほか、各種公募賞受賞歴多数あり。名古屋イチの広告賞ハンターを目指し、日々心を動かす言葉を模索中。

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