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採用サイトに「社員の声」はなぜ必要?

新卒採用サイトや採用案内など、リクルートツールの制作依頼が非常に増えています。
特に採用サイトは学生が企業に接触する最初のメディアとなる可能性が高く、多くのエントリーを獲得する上でも非常に重要なツールです。
本ブログでも「今、中小企業にこそ採用サイトが必要な理由」というタイトルで、採用サイトに必要となるコンテンツについて紹介しています。
その中でも特に重要なのが「社員インタビュー」のページと言われています。
学生は、求人ポータルサイトだけではわからなかった「リアルな職場像」を、企業サイトに掲載された先輩の生の声から必死に得ようとしています。
今回は、そんな「社員の声」ページを作る上で大切なことをまとめてみました。

 

どんな社員を紹介すればいい?

社員の声ページを制作する上で大切なこと。その一つ目が「人選」です。
たくさんの社員がいる中で、どんなスタッフをサイトで紹介するべきか。
それは企業がどんな人材を求めているかによっても変わってきます。
もっとも一般的なのが、入社数年目の若いスタッフの紹介ではないでしょうか。
学生が自分の入社直後の姿や仕事内容をイメージしやすい上、入社後もっとも身近な先輩になる可能性が高いからです。
他にも、会社のビジョンを力強くメッセージするためのトップインタビュー(社長の声)や、採用担当者からのメッセージなど、サイトの登場人物は企業のカラーに合わせるのがよいと思います。
人選でありがちなのが、仕事のスケジュールの都合で決めてしまうパターンです。
皆さん実務で忙しい中での採用サイトづくりとなるので、時間が限られてしまうのもよくわかります。
しかし学生はインタビュー記事や掲載写真を見て、自分がもしその会社に就職したらどんな毎日になるのかをワクワクしながらシミュレーションします。
こんな先輩みたいになりたい、この先輩と一緒に仕事がしたい、そんな風に思ってもらうための人選が重要です。
できることなら職種毎に、もっといえばキャリア毎に、複数人紹介するのがベストです。
男性社員と女性社員のバランスも、企業の採用スタンスによって配慮が必要です。
また、一人にスポットを当てるのではなく、先輩と後輩の対談や、同期数人の座談会にする方法もあります。
その場合、社員同士のコミュニケーションや会社の雰囲気がよりリアルに伝えることができます。
仕事内容やキャリアアップの情報にウエイトを置くなら個人インタビュー、会社の雰囲気やキャリアに応じた社員間のリアルなやり取りを伝えるなら対談や座談会、といったところでしょうか。

 

社員に何を聞けばいい?

人選が終わったらインタビューに入りますが、その前に「何を聞き出すか」をしっかり決めておくことが重要です。
ベースとなるヒアリング項目は以下の通りです。

 

ヒアリング項目 内容
①プロフィール 出身学部学科、入社年数、職種、配属部署など。
②入社の経緯 なぜこの業種、この会社、この職種を選んだのか。ほかに希望したものはないか。
③会社の雰囲気 入社してどういった印象を持ったか。入社前との違いはあるか。好きなところはどこか。
④仕事内容 その職種はどんな仕事か。何のためにその仕事があるのか。1日のスケジュールイメージは。大変なこと・大切なことは何か。
⑤仕事のやりがい やりがいは何か。この仕事の何が好きか。どんな時に成長を感じるか。
⑥成功談・失敗談 関わった仕事の中でどんな失敗と成功があったか、具体的に。今までの仕事の中で印象に残っているエピソードはないか。
⑦今後のキャリア これからの目標は何か。具体的にどうキャリアアップしていくか。スキルアップ、資格取得、出世等。
⑧休日の過ごし方 休みの日は何をしているか。社員間のオフの交流はあるか。ワークライフバランスをどう保っているか。
⑨学生へのメッセージ 自分の経験から、学生に伝えたいこと。会社のアピールポイント。どんな人に来てほしいか。

これらの項目を一通りヒアリングしていく中で、企業がアピールしたいことや求める能力に応じて、よりフォーカスしたい項目を想定しておきます。

学生にとって理解が難しい職務であれば、仕事内容について深掘りが必要でしょうし、ワークライフバランスをウリにするのであれば、休日の過ごし方などは意義のある情報になります。

 

インタビュー&記事作成はどうやる?

インタビューは、基本的には記事を作成するライターが行います。
取材対象となる方には事前にヒアリング項目を伝えておき、回答をご用意していただけると、インタビューがスムーズに進行すると思います。
また、インタビュー中に撮影を行う場合は、写真の写りこみを考えたインタビュー場所のセッティングが必要です。
他にも取材対象者、ライター、カメラマンのスケジュール調整や段取りなどは、採用ご担当者にとって割と重要な業務になってきます。
インタビュー後にライターが記事を起こしますが、話をそのまま起こすのではなく、読者となる学生を意識しながら、よりわかりやすく、魅力的に思ってもらえるよう編集します。
特に意識するのが、インタビュー記事ならではの「リアリティ」です。
他のコンテンツ記事ではうたいづらいことも、社員の声を通すことでリアルに伝えることができます。
例えば社長の人柄だったり、会社のムードだったり。
インタビューだからこその価値を踏まえて、学生にとって意義のあるコンテンツに仕上げていきます。
ちなみに最近はコスト削減もあり、インタビューと記事作成を社内のスタッフで行うケースもあります。
外部のライターよりも気の知れた社員がインタビュアーになることで、より本音の部分が引き出せるといった効果もあるようです。
また、インナーの意識の底上げや業務改善のきっかけにもなります。
ただし、社内完結でコンテンツを制作すると主観的になりがちで、学生が本来求めている情報がなかなか引き出せず、採用コンテンツとしての役割が果たせない、内輪ウケのインタビューで終わってしまうなんてこともあるようですのでお気を付けください。

 

どんな写真を載せればいい?

最後は、記事と一緒に掲載する写真についてです。
実はこれが一番重要と言ってよいかもしれません…。
就職活動中にたくさんの情報に触れる学生にとって、視覚的に素早く得られる写真情報は非常に貴重です。
「この人が先輩になるのか」「ここで働くんだ」「みんなすごく楽しそう」
何気ない一枚の写真から、学生は様々なシーンをイメージして、企業選定の材料にします。
だからこそ、会社の顔となる社員を選出し、表情やロケーションに配慮しながら撮影されることをおすすめします。
コストは高くなりますが、こうしたポイントをつかんでいるプロカメラマンにお願いするのがいちばん安心でしょう。

webサイトは世界中の誰もがアクセスできるもので、会社のブランディングと直接結びつくものです。
採用サイトの場合、ターゲットは学生です。
学生に会社の魅力をしっかりと打ち出し、なおかつ信頼感を与えることのできるコンテンツ制作を心がけてみてください。

 

古川弘樹/クリエイティブディレクター

理系の大学から広告関係の専門学校へ転身。卒業後は東京・名古屋の広告プロダクションを経て、2005年にアドパブリシテイ入社。ディレクター・コピーライターとして様々なクライアントの販促物制作・プレゼンテーションを担当。趣味は釣り・筋トレ・ラグビー観戦。第55回宣伝会議賞シルバー賞受賞。

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