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キャッチコピーができるまで ~実践編~

こんにちは。カタログパートナーズの山中です。
カタログやパンフレット制作に欠かすことのできない大切な要素、コピーライティング。
以前更新した、効果的なコピーライティングの基本ポイントでは、3つのポイントを挙げてコピーライティングの初歩的な考え方をご説明しました。
今回はさらに一歩踏み込んで実践編です。
1本のキャッチコピー(キャッチフレーズ)がどういうプロセスを経て作られるのか。
実際に使用したコピーを例に、解説していきたいと思います。
お題はずばり、「カタログパートナーズ」の展示会のキャッチコピー。
カタログパートナーズというサービスの魅力を知ってもらうために、展示会場にお越しのお客様に振り向いてもらうのが今回のコピーの狙いです。
それではさっそく見ていきましょう。

目次:
↓コピーを書く前に!カタログパートナーズのUSPとは
↓カタログパートナーズのキャッチコピー ターゲットは誰!?
↓USPとターゲットから言うべきことを決めよう
↓キャッチコピーの大詰め どう言うかを工夫する

 

コピーを書く前に!
カタログパートナーズのUSPとは

前回のコラムでもお話したとおり、最初にサービスの特長・ウリの棚卸から始めていきます。
カタログパートナーズの基本的な営業スタイルは、クライアントとの直取引です。
代理店などを間に挟まず、お客様に寄り添い、コミュニケーションを密にとりながら、きめ細かいご提案をすることができます。
また、名古屋で50年以上の実績があり、30人体制の充実したマンパワーも特長です。
こういった事実(ファクト)から抽出したカタログパートナーズの独自のウリ(USP)が、「お客様と直接やりとりして、丁寧に(永続的に)カタログを制作する」ということ。
このUSPが、コピーライティングの出発点となります。

 

カタログパートナーズのキャッチコピー
ターゲットは誰!?

次にコピーで訴えかけるターゲットを設定します。
カタログパートナーズのターゲットは、企業の広報担当者です。
今回の場合は、サービスのターゲット=コピーのターゲットとなります。
さらに、ターゲットを深掘りするためにアンケートと聞き取り調査を実施。
その結果、広報担当者がカタログ制作会社を選ぶにあたって以下のようなニーズを抱えているということも分かりました。
●販促効果とともに業務遂行能力にも期待している。
●コスト面に加えて安心感や信頼感を重視している。
●間違いのない業者を選びたい。 などなど。
このように内に秘めたニーズまで掘り下げて考えることで、より具体的なターゲット像が見えてきます。

 

USPとターゲットから
言うべきことを決めよう

次の手順は言うべきことを決める、でしたね。
「お客様と直接やりとりして、丁寧に(永続的に)カタログを制作する」というUSPを基に、
「販促効果とともに業務遂行能力にも期待をしている」ターゲットに対して、何を言うべきなのか。
私たちが導き出したWhat to sayは、「カタログパートナーズでカタログを作れば、企業が抱える課題と広報担当者が抱える課題をまとめて解決できる」ということでした。
企業が抱える課題とは、売り上げやブランディグなどの営業課題です。
一方、広報担当者が抱える課題はカタログ制作に関する納期や作業負担などの業務課題です。
丁寧に作り上げたクオリティの高いカタログで営業課題を解決すると同時に、広報担当者の頼れるパートナーとなって業務課題も解決する。
カタログパートナーズのUSPに立脚しつつ、ターゲットニーズにも応えられるWhat to sayができました。
あとはこれをどう言うか。コピーの完成までもう一息です。

 

キャッチコピーの大詰め
どう言うかを工夫する

最後のステップ、How to sayの基本は、「正しく、分かりやすく、印象強く」でした。
「カタログパートナーズでカタログを作れば、企業が抱える課題と広報担当者が抱える課題をまとめて解決できる」は、正しいことを言っていますが、このままでは長くて分かりにくく、印象に残りません。表現を工夫していきましょう。
説明をするために、完成したキャッチコピーをここで先にお見せします。
(What to say)

カタログパートナーズでカタログを作れば、
企業が抱える課題と広報担当者が抱える課題をまとめて解決できる。

 

(カタログパートナーズのキャッチコピー)

 

カタログを変える。
ビジネスが変わる。

それではHow to sayの工夫を一つずつ見ていきます。
①「カタログパートナーズでカタログを作れば」の部分を、「カタログを変える」に言い換えて分かりやすくした。
②「企業が抱える課題」と「広報担当者が抱える課題」を「ビジネス」という分かりやすい単語で一括りにした。(ダブルミーニング)
③「課題を解決する」を「ビジネスが変わる」に言い換えて前向きなスケール感を演出した。
④カタログを変えるという小さなアクションがビジネスを変えるという大きな結果に結びつくことを表現した。(バタフライエフェクト)
⑤すべてを説明しようとせず、興味を喚起する程度にとどめた。
⑥「変える」と「変わる」で韻を踏んだ。
⑦一行目と二行目の表記をそろえ、見た目の美しさと音読した時のリズム感を整えた。

ざっと要素を抜き出すとこのような説明となります。
What to sayで言いたかったことが分かりやすく印象的にまとまりましたね。
実際の仕事では、キャッチコピーで伝えきれないことをボディコピーやショルダーコピー、デザインなどによって補完し、全体で一つのメッセージを伝えるようにします。
また、How to sayの手法は他にも無数にあり、当然ですがケースによって適切なアプローチは変わってきます。
書籍などでノウハウを紹介しているものもありますので、調べてみると参考になるかもしれません。

以上が、実際にキャッチコピーを生み出すプロセスです。
効果的なコピーライティングの基本ポイントでご紹介した流れが、より具体的にイメージできたのではないでしょうか。
ただしご注意していただきたいのは、この考え方はあくまでも一例にすぎないということ。
コピーライターの数だけ、発想法があります。
この考え方が良くて、他は悪いなどと一概に評価することはもちろんできません。
基本編でも書きましたがコピーライティングの世界は奥が深いのです。
それでも、ここまで読んでいただいた人にとって、このコラムが何かのヒントになればとてもうれしく思います。

 

プロフィール

山中彰/コピーライター
キャッチコピーと読書とおいしいご飯をこよなく愛するコピーライター。「宣伝会議賞・協賛企業賞ファイナリスト」「がん登録・統計広告賞金賞」ほか、各種公募賞受賞歴多数あり。名古屋イチの広告賞ハンターを目指し、日々心を動かす言葉を模索中。

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