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B2CカタログとB2Bカタログで何が違うか

 

あなたの扱う商品は誰が買いますか?

わたしたちがカタログについて相談される際、「何を売るか」についてのお話しをよく聞きます。
メーカーのほとんどの方は商品を愛していて熱くお話しされます。
一方、「誰に売るか」については、その熱量でお話しされるケースはほとんどありません。
実はわたしたちは「何を売るか」よりも「誰に売るか」の方が重要と考えています。
なぜなら本来カタログは買い手(購買決定者)に向けてのものだからです。もちろん、営業や販売店など売り手のことを意識することも大切です。
しかし、そこを中心にカタログ設計すると、買い手にとってわかりにくいカタログになりがちです。
これまでの経験から、わたしたちはカタログ設計をする際には、まず買い手の設定から始めることが重要と考えます。
これを「ターゲット設定」と呼びます。
あなたが扱う商品が誰向けであるか、それを買う人はそんな姿なのか、その人の買う目的は何なのか、ターゲット像をできるだけ具体的にイメージしてみてください。
このターゲット設定さえ正しくできれば、カタログ設計でしなければならないことが自ずと見えきます。

 

一般ユーザーとビジネスユーザー

カタログには大きく分けて「B2Cカタログ」と「B2Bカタログ」があります。
ターゲットが「一般ユーザー」の場合、そのカタログを「B2Cカタログ」と呼びます。
一般的にカタログというとこちらを指すことが多いでしょう。
そこには、食品、衣服、車、文具、住宅家具などの家庭用消費財が掲載されていて、そのターゲットは多種多様ですが「ほとんどが個人」です。
その人たちは「個人的満足」を目的に商品を買います。
商品が自分にどんな「便益」をもたらすかに興味があり、情緒や衝動などの「感情」に従って購買を決定します。
したがって「便益」を伝え、「感情」に訴えるカタログ表現が有効になります。
一方、ターゲットが「ビジネスユーザー(企業・団体)」の場合、そのカタログを「B2Bカタログ」と呼びます。
「B2Bカタログ」には、おもに①生産財・②中間財・③業務用消費財の3商材が掲載されています。

①「B2Bカタログ」に掲載される生産財とは、アルミ、鉄、プラスチック、木材、生地などの原材料、モーター、ベアリング、抵抗器などの機械部品、電子基盤、コネクタ、半導体などの電子部品、その他etc…。
つまり生産に必要なさまざまな物を指し、一般ユーザーが直接購入することがない商材です。

②「B2Bカタログ」に掲載される中間財とは、住宅設備や部材、システムキッチンや洗面化粧台、あるいは医薬品、医療機器などです。
商品そのものは生産財と異なり完成品ですが、その採用決定権が一般ユーザーになく中間関与者にあるものです。
例えば、建材や住宅設備ならば設計者に、医薬品や医療機器ならば医師に採用決定権があり、直接小売などを通して一般ユーザーが選択購入しない物を指します。

③「B2Bカタログ」に掲載される業務用消費財とは、オフィス家具、オフィス事務機器、制服、業務用車などがあたります。
同じ消費財でも、家庭用消費財と異なり企業・団体で購入する消費財です。

これら生産財・中間財・業務用消費財は、どれもその購買を決定する人は企業・団体の「複数の社員・職員」です。
その人たちは「利益」を目的に商品を購買します。(公益も含む)
商品が自分たちにどんな「価値」をもたらすかに興味があり、コストや納期など「合理性」に従って購買を決定します。
したがって「価値」を伝え、「合理性」に訴えるカタログ表現が有効になります。

また昨今では、「B2Cカタログ」と「B2Bカタログ」の機能を兼ね備えた、「B2B2Cカタログ」のご依頼も増えてきました。
「顧客」が「顧客の顧客」に対して訴求する機能を持ったカタログです。
これまでは対面営業と製品カタログ配布で物が売れていたB2Bビジネスにおいても、売る仕組みを備えたカタログが必要な時代に変わってきています。

 

B2CカタログとB2Bカタログで何が違うか まとめ

みなさんも自宅では一般ユーザーとして商品を買い、会社ではビジネスユーザーとして購買決定に参加していますよね。その時、カタログでチェックする順番やポイントが自宅モードと仕事モードで違っていると思います。

少しこむずかしい内容でしたが、カタログ設計・カタログ表現は、ターゲットによって変わってくることをお分かりいただけたでしょうか。
カタログパートナーズでは今後も、これまでの制作キャリアの中で培ってきたカタログ制作のノウハウ、カタログの付加価値を高めていく様々な情報を随時公開していきますので、ぜひお見逃しなく。

プロフィール

水野成俊/クリエイティブディレクター
美術系大学から広告プロダクションを経て、2000年アドパブリシテイ入社。
ディレクターとしてメーカー販促物制作・プレゼンテーションを担当。
自作の肴で呑む安酒、ヘボ碁、ヘボギターを愛するオジサンです。

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