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カタログ校正 やってはいけないミス3選

カタログ校正 やってはいけないミス3選

こんにちは。カタログパートナーズの古川です。
カタログ制作を進めていく上で絶対に怠ってはいけないこと。それは「校正」です。
納品後に校正漏れが見つかり、分厚いカタログを何万部も刷り直し…考えただけでゾッとしますよね(汗)。
こうしたミスがないように、カタログパートナーズのスタッフは細心の注意を払って制作に取り組んでおります。
しかし、我々制作サイドのチェックだけではどうしても見つけられないミス、たとえば専門的な用語の間違いや商品写真の微妙な違いなど、ページボリュームの多いカタログ制作では不測のミスが起きかねません。むしろ「ミスは必ず起こるもの」として捉え、入稿前のチェック体制をしっかり整えておくのが最も合理的といえます。
カタログパートナーズではお客様に大きなリスクが生じないよう、校正の時間をスケジュールに十分に組み込んでいます(お客様にもご校正をお願いしています)。
というわけで、今回のブログでは、カタログ校正で絶対にチェックすべき項目について書いてみたいと思います。

 

①数字・数値の誤表記

私たちがもっとも恐れるミスのひとつ。
それが、電話番号、番地、価格表示、品番、年号、索引などの、数字や数値の誤表記です。
もはやデザイン制作現場の「あるある」といっても過言ではありませんが、数字のミスはひとつ間違えると企業に大きな損害を与えます。
たとえば電話番号のタイプミス。チラシに掲載した電話番号の誤表記に気づかず、間違った番号先に何本も電話が入り、迷惑をかけてしまうなんてことも。
また、価格の単位や桁区切り(カンマ)も要注意。「○100万円|×100円」や、「○2,000円|×20,00円」など、ぱっと見判断しづらい表記ミスは特に注意しましょう。
有名な話ですが、ある大手証券会社が「61万円1株売り」を「1円61万株売り」と誤記入してしまい、一瞬で400億円の損害を被った…なんてこともありましたね。これはカタログ校正の話ではありませんが、決して他人事と思えない事件です。
こうした過ちの多くは「手入力」のミスにあります。カタログパートナーズでは、この「手入力」を極力避けるため、Adobe InDesignのExcelリンク機能を用い、お客様からいただいたExcel原稿を出来る限り忠実に反映するように心がけています。

 

②社名・氏名の誤表記

社名や氏名の入力ミス。これもまた、身の毛もよだつ怖いミスです。
社名の誤表記でよくあるのは、「○○電気」「○○電機」「○○電器」など、読み方が同じでも漢字が異なるケース。また「三○」「東○」「日○」のように、社名が似ている場合も入力ミスが増えがちです。「前株」か「後株」かも必ずチェックが必要です。
あと、社名は会社によって独自の表記を使用しているケースもあります。たとえば印鑑メーカーのシヤチハタ様は、「○シヤチハタ ×シャチハタ」。表記上は大きい「ヤ」を用います(「キユーピー」や「キヤノン」「富士フイルム」も同様です!)。これはタイプミスというより、ビジネス知識や一般常識の範疇ですね。気を付けましょう。
こうした社名誤表記はBtoBカタログ、特に事例紹介などで発生しやすく、私たちからすると「お客様のお客様」に当たりますので、入念にチェックするように心がけています。
ちなみに社名と同様、氏名の表記も決して間違えてはならない最重要項目です。会社案内で役員名簿等を掲載する場合は、名簿と色校をにらめっこですね。

 

③素材・商標の使用制限

カタログのデザインにはイメージ訴求がつきものです。その際に「写真素材」や「イラスト素材」を使用することがあります。
写真を自社で撮影したり、もしくはオリジナルイラストを描き起こしたりする場合は問題ありませんが、ポジ業者から素材を購入する場合は、その契約内容によって使用制限がかかるのでご注意ください。
基本的に使用条件のない「ロイヤリティフリー」の素材(いわゆる買取素材)であれば、1度購入すれば何度使用してもOKです。たとえばカタログのデザインに使用した後、WEBやチラシにもキービジュアルとして展開することが可能です。
逆に「ライツマネージド」の場合は使用制限や期限があり、二次利用の際は使用料が別途発生します。
あるメーカー様は、カタログで使用した写真素材がライツマネージドであることに気づかず、同製品の海外版カタログで使用したところ、レンタルポジ業者からクレームが入り、追徴金を支払われたそうです。
これは「モデル」を使って写真を撮影している場合も同様ですね。モデル事務所との契約内容により使用制限がかかります。
また、レンタル素材やモデル以外でも、商標登録されているものや知的財産権のあるものを無断使用・不正使用することは固く禁じられています。
有名どころで言えば、「オリンピック・パラリンピック」のシンボルマーク。マークだけでなく用語や名称も商標法や著作権保護法に守られているので、使い方には十分気を付けてください。
あと、意外と知られてないのが、「赤い十字マーク」の使用制限です。病院を象徴する記号として赤い十字のマークを思わず使ってしまったこと、ありませんか?これは実は法律違反となるのです。その理由は、「ジュネーブ条約」と「赤十字の標章及び名称等の使用の制限に関する法律」によって、正当な理由なく使ってはいけないとされているから。このマークは戦地や紛争地で活動する救護員やその施設を攻撃から守るためのマークで、日本でも定められた組織以外の使用が禁じられています。

このように素材や商標の使用範囲や期限はしっかりチェックしておく必要があり、それは私たち制作者の責任でもあります。

以上、カタログ制作するときに絶対にやってはならない3つのミスをお届けしました。
カタログの校正ミスはほかにもまだまだ。
たとえば「写真の誤リンク」や「文章のコピペミス」、「ページ割り付けの不備」や「データの先祖帰り」など、デザイナーがドキッとするような校正ミスが山のようにありますので、そちらも別の機会にまとめてみたいと思います。

 

筆者プロフィール

古川弘樹/クリエイティブディレクター
理系の大学から広告関係の専門学校へ転身。卒業後は東京・名古屋の広告プロダクションを経て、2005年にアドパブリシテイ入社。ディレクター・コピーライターとして様々なクライアントの販促物制作・プレゼンテーションを担当。趣味は釣り・筋トレ・ラグビー観戦。

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