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カタログリニューアル・3つの検証ポイント

時間と手間のかかるカタログ制作。
ページ数が多いほど、関わる人も、かかる時間も、ミスのリスクも増えるばかり。
企業の担当者様に聞いたところ、カタログリニューアルの時期になると、社内の空気がどんよりするとかしないとか・・・。
カタログ制作専任者をご用意できる企業様ならまだいいですが、通常業務との「兼任担当」が実際は多いようです。
普段は営業や開発をされている方にしたら、慣れてないカタログ制作は非常にやっかいな仕事。
だからこそ私たちのようなパートナーにご依頼いただくのが一番確実なのですが、それでも企業の担当者様がどれだけポイントを踏まえてリニューアルされるかによって、カタログの出来栄えは大きく変わってきます。
今回のブログでは、カタログリニューアル前に検証すべき3つのポイントについてまとめてみました。

 

検証ポイント①「企業の課題」に応えているか。

「とにかくいいカタログ作ってよ」
カタログ制作に入る時、お客様によく言われる一言です。
しかし「いいカタログ」とは、一体どんなカタログでしょう?
長年カタログ制作に携わってきてわかったのは、カタログの良し悪しの判断基準は、クライアントによって千差万別ということ。カタログによって役割が異なるのです。

たとえば、何百ページにもわたる総合カタログ。通称「総カタ」。
企業の辞書である「総カタ」は、全商品・全情報が網羅されていることが重要です。
よって、売れる商品も売れない商品も、デザイン上の扱いは同列。
営業的な表現をあえて避け、データベースとしての機能を損なわないよう作られている総カタも多数あります。(もちろん、企業によって捉え方は異なります。)

また、それとは逆に「ブランディング」を意識したカタログも最近増えていると実感しています。
読者が購買に至るまでの動線をイメージしてページを組んだり、レイアウトを組んだりするのがカタログづくりの基本ですが、ブランディングカタログは購買動線よりも「印象」や「認知形成」につながる表現が大切です。
それは、ブランディングカタログが「ファンの醸成」を第一の目的としているから。
カタログを手にしている今が購入時期ではない場合、たとえば住宅や車といった高額商品などは、後から「あれ、よかったな」と思い出してもらうことが重要です。
最近は見本帳などのB2Bカタログでもブランディングを重視しており、より付加価値の高い商品としてカタログでアピールしたいというニーズが増えています。

限られたコストと納期で間違いのないカタログをつくるのも、時間と予算をじっくりかけて商品価値を高めるカタログをつくるのも、どちらも「いいカタログづくり」です。
「いいカタログ」。それは、企業の課題に寄り添ったカタログ、と言えるのではないでしょうか。

 

検証ポイント②「ターゲット」がブレていないか。

カタログをつくるときに想像してほしいこと。それは「読者の顔」です。

このカタログをもっとも開いてほしいのはどんな人ですか。
その人は毎日どんな生活をし、いつカタログを手に取りますか。
その人はどんなものに興味があり、普段何を求めていますか。
その人は業務上、どんな課題を背負っていますか。

読者の顔や生活がイメージできると、表現で迷ったときに「その人ならどちらに反応するかな」とカタログ制作の指標にすることができます。
カタログを見ていても他人ごとに思えたり、企業側の情報を押し付けているように見えたりするカタログは、読者、つまり「ターゲット」をイメージしないまま作っているケースが多々あります。
読者の目線に立ったユーザーファーストのデザイン設計は、カタログパートナーズの基本です。
企業の業務課題が明確になったら、次はターゲットを明確にしてみましょう。

 

検証ポイント③「独自のウリ」を打ち出しているか。

ポイント①が「売り手」の話。ポイント②が「買い手」の話。そして最後のポイントは、大切な「商品」の話です。
商品を買ってほしいターゲットが世の中にいて、その人たちがカタログを開いてくれる確率は、一体どれくらいだと思いますか?決して高くはないはずです。
そんな「偶然の出会い」をせっかく果たせたのに、もしもあっさりページを読み飛ばされてしまったら、とても残念ですよね。
そうならないために、読み手に「ほしい!」と思わせる商品情報をしっかり伝えることがカタログの任務だと思います。
つまり、作り手が商品の良さをちゃんと理解していなければ、効果の出るカタログは作れないということ。
もしも今までに「いい商品なのになかなか売れない」とか、「商品の良さが伝わっていない」ということがあったら、一度その商品のウリをみなさんで洗いなおしてみてください。
大切なのは、「商品の独自のウリ=USP」を洗い出し、企業とカタログ制作スタッフの間で共有すること。
その作業はなかなか手間で、時間がかかりますが、カタログ制作でもっとも重要なポイントのひとつといってもよいでしょう。

 

カタログリニューアル・3つの検証ポイントまとめ

カタログをリニューアルする前に検証したい3つのポイント。
1つ目は「企業の課題」に応えること。
2つ目は「ターゲット」を理解すること。
3つ目は「独自のウリ」を打ち出すこと。
以上の3点を細かく洗い出し、スタッフ間や企業内でしっかり共有することで、ようやく説得力のあるデザインリニューアルが可能になります。
どんなアスリートも準備運動をするように、カタログ制作も準備が大事。
あなたも3つの検証をしっかり行い、唯一無二のカタログを作ってみませんか。

 

プロフィール

古川弘樹/クリエイティブディレクター

理系の大学から広告関係の専門学校へ転身。卒業後は東京・名古屋の広告プロダクションを経て、2005年にアドパブリシテイ入社。ディレクター・コピーライターとして様々なクライアントの販促物制作・プレゼンテーションを担当。趣味は釣り・筋トレ・ラグビー観戦。第55回宣伝会議賞シルバー賞受賞。

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